コロナ禍の中、子どもをオリンピック観戦に動員することに18の疑問
東京でもすでに19自治体が、子どもをオリンピック観戦に引率していくこと(学校連携観戦)の中止を決定している。
これからもどんどん増えることが予想されている。
しかし、残念ながら、福生市はいまだにやる気のようだ。
日本共産党福生市議団としてはもちろん中止すべきと、副市長、教育長と申し入れたが、話し合いは合意には至らなかった。
教職員組合や市民団体からの中止要請が相次いでいると聞くが、PTAではどう考えているのだろうか。
新日本婦人の会の申し入れ書をいただいた。子どもや先生の安全を思う、きめ細かな20項目の質問・懸念が書かれている。
以下、18項目を要約して紹介します。
1.公共交通機関を利用する計画になっている。観戦時間によっては、通勤時間と重なり密になることは避けられない。感染防止の観点からも、安全上の観点からも問題があると考えるが、どのように対処する予定か。
2.2学期にも重なると思うが、コロナ禍の中、子どもたちの安全のための十分な引率者の人数確保は可能か。
3.その際、安全上の判断から不参加の子どもたちの学習権の保証についてはどうか。
4.特別支援学級の児童生徒が参加するときには、引率者の人数は確保できるか。
5.引率教師のチケットは児童生徒40人に1枚と聞いているが、これでは、会場まで引率しても中には入れない先生か出てしまう。どう対応するのか。その場合、会場内は児童生徒40人に1名の教師で安全管理など可能と考えるか。
6.当日の安全管理やそれまでの準備、実施計画、児童生徒への指導、保護者への説明など考えると、今まで実施したことのない炎天下での行事でもあり、教師の負担は多大なものと思われる。どう考えるか。
7.会場内での食事は禁止されている。児童生徒の昼食はどこで、どのようにとるのか。
8.真夏の観戦です。水筒1つで長い時間を過ごすことに不安がある。熱中症予防の観点からどのように対処する計画なのか。どこかで給水できる計画なのか。
9.会場内は屋根のない所も多い。炎天下でのマスク着用観戦は危険であると考えるが、どう考えるか。
10.昼食が取れないとなると、午前中に観戦、帰校するなら、いったい観戦はどのぐらいの時間になるか。(午後出発も同じ)それまでして学校連携観戦させる意義はあるか。
11.長時間の移動では、トイレ休憩は必ず必要です。多人数ですから事前のチェックと計画が必要です。時間的な余裕も考えて計画しているか。
12.駅まで遠い学校はかなり歩くことになる。混雑を避けるために降車駅はひとつ前の駅で計画されるとも聞いる。マスクを着けたまま、長距離を炎天下歩くことになる。熱中症も含め危険と思うが、どう考えているか。
13.途中での発熱、あるいは会場到着後の発熱が確認されたときにはどのように対応するか。その子に対応できる引率者の人数的な保証は想定されているか。
14.何らかのトラブルで出発や到着が遅れたり、途中での児童生徒の体調急変など万が一の事故時にはどのように対応する体制になっているか。
15.入場チケットは無料でも、交通費は自己負担か。
16.夏季休業と重なることもあり、一日も早く参加の有無を決定する責任が福生市教育委員会にはある。いつまでに決定するか。
17.引率する時期が、緊急事態宣言下または蔓延防止宣言下でも実施するのか。
18.保護者の意向調査を実施し、学校連携観戦実施可否の参考にする自治体もある。福生市(学校)も実施すべき。