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2022年12月27日

米国空軍太平洋音楽隊の演奏会に中学校吹奏楽部を出演させることに抗議、撤回を求めました。

福生市長   加藤 育男 様
福生市教育長 石田 周  様
                            2022.12.26
                     
                            日本共産党会派代表 市毛雅大                                         

米国空軍太平洋音楽隊が出演する音楽会に
市内中学校吹奏楽部を参加させることについての抗議

 2022年12月14日の市議会議員への「防衛省北関東防衛局主催事業『日米交流音楽会in福生』について」という市からの通知において、2023年2月11日に日米交流音楽会を開催する旨を知りました。通知及び、その後の市の広報や防衛省ホームページによると、米国空軍太平洋音楽隊が出演する音楽会に市内中学校吹奏楽部を参加させようとしていることが分かりました。北関東防衛局のホームページには「横田基地の軍人、軍属及びその家族と周辺5市1町を対象とし、防衛施設周辺住民の米軍に対する信頼感を促進させることを目的として交流会を開催しています」とあります。日米交流音楽会は横田基地周辺5市1町で持ち回りで開催され、6年に1回福生市でも行われる防衛省の事業ですが、前回の平成26年の時には市内中学校吹奏楽部の参加はありませんでした。米国空軍太平洋音楽隊が出演する音楽会に民間の団体が参加することには表現の自由の一環として批判するものではありませんが、今回のように軍隊である米国空軍太平洋音楽隊が参加する音楽会に共催として教育委員会が名を連ね、半ば強制として中学校吹奏楽部を参加させることは生徒一人ひとりの思想良心の自由(憲法第19条)を侵害するものであり、まったく許されることではありません。
そもそも米国空軍太平洋音楽隊も軍楽隊であり、その起源は戦場での情報伝達方法としてラッパや太鼓が使われてきたことに始まります。日本でも戦意高揚のために音楽が利用されてきた戦前の歴史を振り返れば、現在も士気高揚のための音楽演奏や式典や行事における演奏を任務とする米国空軍太平洋音楽隊は、平和憲法のもとでの日本の公教育とは相容れない存在なのではないでしょうか。
日本共産党福生市議団は、米軍横田基地について毎回一般質問で取り上げるなど、様々な基地被害を受ける市民の声を取り上げてきました。市としても12月23日の「横田基地対策に関する要望書」において「横田基地の存在は、住民の生活に様々な影響を及ぼすばかりでなく、広域的都市活動やまちづくりの阻害要因となるなど、地元自治体の行財政運営にも大きな影響を与えています」として大きく11項目の要望書を提出するなど、基地被害の軽減に努めていただいていると認識しています。しかしながら今回の事態は、基地被害を受ける市民の怒りや、速やかに情報提供されない市民の不安に寄り添い、憲法を守るべき立場の市と教育委員会が、軍隊への協力を中学生に半ば強制させるものであり絶対に許すことはできません。日本共産党福生市議団は、ここにこれを強く抗議し、市内中学校吹奏楽部の参加撤回を求めます。
以上