活動日誌

2022年4月3日

福生市の財政力は2位なのに、なぜそれを市民に還元しないのか

令和4年度の福生市一般会計予算について、日本共産党は反対討論を行いました。以下、発言要旨です。

日本共産党会派を代表して、議案第13号 令和4年度福生市一般会計予算に反対の立場から討論を行います。 
1.行財政運営について
  今年度予算審査で明らかになったことは、福生市の行財政運営は他市に比べ余裕があることが明らかになったことです。予算審査の中で、私が「もっと市民サービスに予算をつけるべき」と述べたのに対して、副市長から「福生市は市民一人当たりの歳出総額が東京26市中上位である」との反論がありました。確かにその通りなのです。それは企画財政部発行の令和2年度版「データから見る福生」にも掲載されています。しかし、それを言うなら、これも言わなければ公平さを欠きます。「福生市は市民一人当たりの歳入総額も同じく東京26市中上位である」と。
そうなのです。福生市は市民一人当たりの歳入も歳出も東京26市中2位と極めて上位なのです。財政力指数が東京26市中24位と低く、自主財源が少ないのに、なぜ福生市がこんなにも強い財政力を持っていられるのか。それはひとえに、財政力指数算出の分子である基準財政収入額に基地交付金がなぜか含まれていないことにより、その分だけ地方交付税が多く配分されているからです。基地交付金が固定資産税見合いの30数%しか交付されていないことの穴埋めなのかもしれません。いずれにしても、令和4年度予算では17億円多く配分されていることになります。
こうして、福生市は東京26市中2位の財政力を持ちながら、一方で、福生市民の暮らしは厳しい状態です。予算審査特別委員会資料では、課税標準額が200万円以下の納税義務者が全体の67%を占めていることが明らかになりました。また、福生市の歳入の中の地方税収入も市民一人当たりでみると、東京26市中23位と大変低いことからも、市民の暮らしが厳しいことがうかがえます。
  福生市の財政は豊かだが、市民の暮らしは厳しいのです。だからこそ、日本共産党会派はもっと福祉・教育・市民サービスの向上にお金を回せと要求しているのです。
今、福生市に求められている行財政運営の基本は、過度に将来の財政不安をあおり、お金を貯めこむことではありません。今こそ、積極的に市民の暮らしを潤す事業を展開し、地域経済や市民活動を活発にすることではないでしょうか。お金を貯めこむだけでは地域にお金が循環せず、経済効果も期待できません。今こそ、積極的な行財政運営に転換すべきと考えます。

2.公共施設削減について
 福生市の東京26市中2位の財政力を持ってすれば、公共施設の維持が可能であると日本共産党会派は考えますし、個別施設計画の中でも、それが不可能であることを市は論証できていません。それでも、本予算案は公共施設の20%削減の立場に固執しています。福生市の歴代の市政がなぜ公共施設を充実させてきたのか、石川彌八郎市長の時代に編纂された「福生市史」に詳しい。市民一人当たりの公共施設延べ床面積が東京26市に比して20%広いのは、先人の努力の結果であり、福生市の宝であり、誇りでもあります。
 
 公共施設削減は市民の文化・芸術・スポーツ活動を停滞させることを知ってほしいと思います。
特に、市民会館、中央体育館は本格的文化・芸術・スポーツの練習・発表の場として大きく貢献してきたものであり、福生駅西口に建設予定の複合施設で代用できるものでは決してありません。マルチスペース(大)はそもそも文化やスポーツの「重ね使い」を狙ったものであり、規模や設備から考えても本格的な文化・芸術・スポーツの発表や大会に耐えるものではありません。本格的施設である市民会館や中央体育館を維持してこそ、マルチスペース(大)の役割も意味あるものとなるでしょう。
削減が先にありではなく、宝の公共施設をいかにしたら維持していかれるかを考えるところから出発すべきです。長寿命化によって15年という準備期間が与えられています。市の財政規模に比してすでに多く積み上げた各種基金も、これから計画的に積み立て・活用できるし、すべきです。

3.横田基地について
 基地被害の深刻さが増しています。低空飛行訓練や降下訓練による騒音、落下物の恐怖だけでなく、福生市における新型コロナウイルス感染症オミクロン株の拡大にも米軍基地が関係していたことが疑われるなど、市民の不安は増大している。さらに、ロシアがウクライナ侵略に続いて、核兵器の使用をちらつかせる事態に便乗して、日本国内でも米軍との「核共有」を言い出す元首相や政党が表れている。「核兵器には核兵器を」という、プーチンと同じ立場、まさに破滅的な核戦争を招きかねない危険な動きである。核兵器共有となれば当然に横田基地にも核兵器が持ち込まれる可能性がある。事ここに至っては「防衛は国の専権事項」と言ってすましておける状態ではない。市民の根本的な安全のために、自治体の長として基地返還を求める立場を鮮明に打ち出すことが、国を動かし、核兵器廃絶につながると考えます。

4.会計年度任用職員について
 中央図書館の工事・休館に伴って、会計年度任用職員14人を雇い止めとしたことは、これからの公共施設更新にあたっても繰り返される恐れがあり、福生市の公務労働に従事する多くの非正規職員の方々の生活や仕事に対する誇りを脅かすものとして、日本共産党会派は重大問題と考えました。国の決めたことと言って、それに従うだけでは自治体の長としての責任を果たせないと考えます。国に制度の改善を求めること、それまでの間、市において最大限、当事者の不利益にならないようこの制度を運用できるのにしなかったことが問題でした。働く職員にやさしい市政でこそ、市民にも優しい行政が可能になります。

5.学校教育について
現在の小学校7校を4校に削減する計画が進んでいます。しかし、それでは、今後、少人数学
級の推進ができなくなると、私は具体的な数字を示して再検討を求めましたが、受け入れられませんでした。
私は教職32年の経験から、すべての教育条件の土台に据えるべきものが少人数学級だと考えています。子どもたちがみんな個性を発揮するうえでも、一人一人の学力を丁寧に伸ばすうえでも、集団の中で切磋琢磨するうえでも、IT環境を生かすためにも、コロナ等の感染症対策の上でも、教師の目と思いを一人一人に行き届かせるためにも、そして、教員の長年にわたる長時間過密労働を解決するためにも、少人数学級の世界水準までの更なる推進が重要だと考えます。
 そこで、今議会においても再三、教育委員会としての少人数学級についての主体的な見解を尋ねましたが、残念ながら一切回答はありませんでした。今後、少人数学級についての見識や見通しもないまま、学校統廃合や小中一貫校の具体化が進めば、子どもたちの未来に大きな禍根を残すことになるのではないでしょうか。

 以上5点を申し上げ、議案第13号 令和4年度福生市一般会計予算に対する日本共産党会派の反対討論とします。